レーシック難民とは

今回はレーシック難民とはなんぞや?ということについて説明するぞ。一時期レーシック難民という言葉がメディアやネット上で出回っておったの。
それを聞いてレーシック手術を断念した人も大勢いたじゃろ。ワシはそれが残念でならんのじゃ。

でもレーシック難民ってホントにいたんでしょう?テレビでも見たことがあるし、ネットで目がロンパリになった人の画像も見たことがありますよ。

まぁそうじゃの。確かにレーシック難民といわれる人はおるんじゃろ。
しかし!これだけは言っておきたいのじゃが、レーシック難民は一部の「ずさんな手術」を行っている眼科で施術を受けた人の場合がほとんどなんじゃ。
もちろん他の病気の手術と同じく、どんな医師が施術をしても、100%なんの不具合もなくパーフェクトで完了するとは言い切れん。角膜を削る手術の性質上、特に術後のドライアイやハログレアなどは起こる。
しかしネットで騒がれていたレーシック難民は、ほとんどがそれとは別のいい加減なクリニックによるものだと考えておる。

そうなんですか・・・。じゃあ今営業しているクリニックの中にも、ずさんな施術や経営をしているクリニックはあるんですか?

いや、銀座眼科の集団感染事件で元院長が逮捕されてから、レーシックを行うクリニックは淘汰されていき、現在も営業しているクリニックは信頼できるものがほとんどじゃと思っとる。
いくらお金が儲かっても、訴えられて逮捕されたい人はおらんからの。その証拠に、最近は新しくレーシック難民になったという話はほとんど聞かんじゃろ?
現在の健全経営のクリニック・眼科の名誉のために、以前問題を起こした銀座眼科がどれだけひどい手術を行っていたかをもう一度みていこうかの。
▼素手で手術をしていたG眼科の大量感染事件
2009年、当時人気の高まりつりあったレーシック手術の流れに、突然水を差したのが、東京の「G眼科」の集団感染事件です。
格安でレーシック手術が受けられると評判だった医院で、数十人もの集団感染が起き、その被害者から訴えられたのです。G眼科は、安い料金で多くの患者さんを集め、大量の手術をこなす一方で、衛生管理面で普通では考えられないようなコストカットを行っていました。
手術で用いるマイクロケラトームという器具のとり替え式の刃を何度も使いまわしたり、手術器具の消毒を省いたり、はては手袋もせず、素手で眼球に触れて手術を行っていたのです。このずさんな衛生管理が原因で、たくさんの患者さんの目が細菌に感染し、手術後の視力の低下や後遺症に苦しむという事態になりました。
その後、これほど大きな感染事件は起きていませんが、それでも、多くのクリニックが経費削減に努めていることを思えば、中には衛生面で手を抜くところがないとはいいきれません。そうでなくても、ずさんな手術やアフターケアによるトラブルなどで、「レーシック難民」になる患者さんは、今もたくさんいるのです。
こうした背景には、レーシック手術が広まるにつれて、眼科の専門外であるクリニックが次々と参入し、急増していることがあります。これらの。”即席眼科”クリニックの中には、きちんとした手術体制やスタッフ、眼科の専門知識、高度な技術に欠けるところもあり、そうしたところが、レーシックによる悲劇を引き起こしているのです。
また、クリニックの増加による過当競争で、コスト削減を追求するあまり、医療の質が低下したことも、その一因といえるでしよう。
G眼科事件のほとぼりが冷めてしまうと、若い患者さんたちは、そんな恐ろしい事件が生したことさえ知らずに、再び「格安」の誘惑に引かれていってしまうようです。くれぐれも、レーシック手術のリスクをよく知って、信頼できるクリニック選びをするよう心がけてください。
引用元: 視力矯正治療(市川一夫 著)

この事件は悲惨としかいいようがないの。一人のモラルのない医師によってレーシック難民になった患者が続出してしまった。
素手で眼球に触って手術をするとは、本当に狂気の沙汰じゃよ。

この医師は訴えられて当然ですね・・・。

もちろん現在も、衛生管理のなってないクリニック、モラルのない手術を行っているクリニックがないとは言いきれん。
じゃが素人がこういったことを判断するのは難しいんじゃ。ネット上の情報はデマも多いしの。
だからこそワシは、知名度の高い大手クリニックの中から選らんでおいた方が無難じゃと思っとる。
▼レーシック難民にならないために
近年、「レーシック難民」が話題になりました。レーシックを受けた後、何らかの異常が起こったり、症状が出ているのに、適切な治療が受けられないままになっている人達のことです。
繰り返すようですが、レーシックを行う際は、まず患者さんの現在の目の状態がレーシックを受けられる状態であるかどうかを入念に検査し、医師は一人一人の患者さんの仕争や生活スタイルをよく聞いて、治療後はどんな見え方が最適なのかを患者さんと十分に話し合わなくてはなりません。
また手術後のアフターケアも責任を持って行わなくてはなリません。
患者さんの立場に立った場合、確かな技術を持った信頼できる眼科を選ぶことが、レーシックを安全に受けるための第一条件です。
海外では、角膜の手術は角膜の専門医しか行うことができませんが、日本の医療システムでは専門医でなくてもそれができてしまうところにも問題があります。
日本では、医師免許を持っていれば、眼科の臨床経験がなくても眼科の治療を行うことができるのです。日本の医師免許には「科」の規制がありません。たとえば、私が明日から「産婦人科」の看板を出すこともできます。
引用元: 目は治ります。(荒井宏幸 著)