数年後に起こる後遺症の可能性
世界的にレーシックが始められてから、30年以上が経っています。これはレーシックは、他の医療や治療と比較して30年の歴史しかないということです。
またレーザーを使ったレーシックにおいては、20年ほどしか行われていません。多くの臨床試験においては、レーシックの安全性に問題はないという見解ですが、歴史が浅いことからレーシックによる後遺症が完全に無いとは言い切れないと思うのも無理はないことです。
▼数十年後に後遺症がでることはありますか?
日本における近視矯正手術の歴史は約70年前に始まやました。しかし、エキシマレーザーを使ったレーシックが確立されてからは15年しか経っていません。従って、手術を受けた後数十年先にどういう状態になるかは誰にも分かりません。
確かにレーシックは歴史の浅い手術方法ですが、それはコンタクトレンズも同様です。とはいえ、コンタクトレンズは世界中の人たちが不安を抱かずに常用しています。
それは、現在までに数多くの研究の末、安全性が確認されているからです。レーシックも、世界中の眼科医が数十年にわたって様々な研究や臨床経験を重ねた結果、「中長期的に安全性に問題がない」という共通の見解を持っています。
レーシック手術を受けた数十年後に、手術が原因で突然目が大きなトラブルに見舞われるということは考えにくいでしょう。
出典:レーシックで失敗しない本(吉田憲次 著)
レーシックの後遺症
レーシックの後遺症や合併症としては、ドライアイになる人が多いです。また、手術後に「モノが二重に見える」「色彩がはっきりしない」「眼になにかちらつく」「まぶたが下がっているような感覚がある」「視界が狭くなったように感じる」という後遺症を訴える人もいるようです。
さらに、矯正をしすぎることによるめまいや、利き目ではない方の目の視力が良くなりすぎてバランスに不安をもつといった後遺症もあります。つまり、視力が極端に変わることも後遺症といえるのです。
また、レーシックは角膜に対する手術なので、角膜のフラップに穴があいたり、ズレてしまうといった、角膜に関する後遺症も指摘されているのです。
しかし、日本において年間に40万件以上のレーシックの症例数があります。そして、適正な手術であれば、後遺症になる確率は1%以下と言われています。
またレーシックの後遺症として、失明はほとんどないと言えます。もちろんレーシック失敗のリスクが全くないとは言えません。しかし、経験豊富な医師による、高性能の機器で行う適切なレーシック手術では、重度の後遺症はそれほど心配しなくてもいいでしょう。
レーシックは再手術可能
レーシックによる合併症や後遺症の理由は、矯正のし過ぎや矯正不足といった理由があります。そのような場合は再手術が可能であり、再手術により目が楽になり、後遺症が無くなる可能性も大いに有ります。
レーシック手術後に、目の痛み、充血する、かすむ、まぶしいと感じる、視界に影があるといった違和感があった場合は、とにかくクリニックに行って再検査してもらいましょう。ほとんどの症状は1週間~1ヶ月程度で収まってきます。
また、目の痛みなどは24時間以内に眼科クリニックに行き、どのような症状なのかを、正確に伝えてくださいね。
下記は参考までに
Q:何十年後かに問題か起こることはありませんか?
A:起こることはないでしょう。レーシックはスタートして30年以上の歴史があります。なお、フェムトレーザー・レーシックは米軍パイロット、NASAの宇宙飛行士にも認可され、わが国の厚生労働省も承認したレーザーを用いる最も安全な治療です。
引用元: 近視レーザー手術ガイドブック(矢作徹 著)